トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

知識ゼロの人に伝わるように説明する。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

うちに屋根の点検を依頼してくれたお客さんから、外壁塗装の業者を紹介してほしいとも依頼され、塗装屋の社長と一緒にお客さんのところを再訪したときのことです。

その社長はとても丁寧にシリコン、フッ素、無機コートと、それぞれの耐用年数等をお客さんに説明し、疑問に答えていました。横で聞いていて、これだけ丁寧に説明してくれたら信頼できるし、この人にお願いしようと思うだろうなと感心しました。

「知っているだろう」という思い込み。

職人仕事、特に専門的になればなるほど、説明が難しくなりますが、一方で「お客さんもこれくらいは知っているだろう」という思い込みがあるのも事実です。僕にいたっては物心がついたころから瓦や葺き師が身近にあり、一番身近な大人である親の話から瓦や屋根、雨漏りについての知識を当たり前に得てきていました。なので、いつの頃からか、普通の人も「これくらいは知っている」と思い込んでいた時期があったかもしれません。

青年会議所で教えてもらったこと。

三十代半ばのころ、常滑青年会議所(JC)に所属していた僕は、青少年育成事業の議案を作っていました。理事会での協議を終え、審議までの間に、さらに議案の内容を深めているときに、歴代理事長の先輩から「議案を作っていると、他の誰よりも事業の内容について詳しくなるだろ?そうすると、なんとなく他の人も知っているような気になっちゃうんだよ。でも、他の人は知らないから、議案はまったく知らない人が見ても、ちゃんと理解できるように書いて、資料を用意しないといけないよ」と教えてもらいました。議案を作るのに四苦八苦していた僕は、その一言に目の前から霧が晴れたような気分でした。

知識ゼロの人に伝わるように。

僕らの仕事、職人の仕事というのは、職人も含む他の職種の人にとっては、とてもわかりにくいところがあります。ちゃんと理解してもらうためには、いつも「知識ゼロ」の人に伝わるような意識が必要なんだと思います。