トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

経営戦略と競争力。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

経営戦略とか競争力という言葉があります。前者は企業が持続的に競争に勝っていくための考え方であり、企業の方向性を示すもの。どう経営していくか、後者は経営戦略の中にもある競争に勝つための力。これがず----っと腑に落ちなくて苦手でした。

業界の先輩が「生き残っていくためには、これまで以上の競争力をつけないと」みたいなことを言って、みんながウンウンと頷いて。僕は「ん---。そうかなー?」と。だって、このときの競争力って簡単に言うと、同業他社に勝つため仕入れを安くして、安く売るってことですよね。うちの仕入先というと瓦メーカーが主で、日本最大の瓦の産地である三河の瓦メーカーはどんどん倒産して、無くなっているんですよね。つまり、すでに商売として成り立っていないということ。今以上に仕入先を叩いてどうするんだろう?僕らの仕事は瓦があって初めて成り立つのに。瓦メーカーだって仲間なのに。それを叩いてどうするんだろう?僕の大嫌いな経営者といえば堀江貴文ホリエモンなんですけどね。ホリエモンと僕は同い年で、彼は東大、僕はFラン大。収入も何もかもホリエモンには勝てません。勝っているところと言えば、見た目(圧倒的)とか、いい匂いがしそうなところくらい。まあ、多分に嫉妬を含んで嫌いなんですけど、それでもホリエモンが良いことを言っていました。「経営者にとって、良い物を安く売るって最も楽な仕事なんだ」みたいなことを。瓦業界の現状を鋭く衝く言葉だと思います。

 

一方でエクスマ塾の藤村先生は「戦略っていうけどさ、誰と戦ってるの?」とか「競争って、誰と競争してるの?」とか言います。戦って勝つ相手も競争する相手も同業他社で、ってことは「同業他社ばかり見ていて、お客さんを見ていないよね?」ってことです。この言葉が僕にとっては本当に腑に落ちたんですよね。僕にとって同業他社も瓦業界の仲間であって競争相手ではないし、何よりもお客さんを相手に仕事をしたい。お客さんの思いを実現するために仕事をしたい。それに必要なことは、戦略とか競争じゃないことだけは分かります。そして戦いから外れてから、お客さんとの関係が良くなった思うんです。