トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

300年続く祭を繋げていくために。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

本来なら4月2日、3日で予定していた地元、常滑は大谷の祭禮。コロナのアレで中止になりましたが、御車(山車)の蔵を開けてきました。年に何度か開けて、空気の入れ替え等をしないといけないんですよね。

造りが古いので、開けるまでも諸々の段階を踏んでから、ぱっかーんと鞘蔵の扉を開けます。

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解体してしまっておくところと、うちみたいに組んだ状態でしまっておくところと、組によって違います。

御車をゴロゴロと出します。

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布をバサリととると丸裸。

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御車の中に仕舞ってあった物を取り出してから、雑巾がけします。半年以上、開けていないので、うっすら埃が溜まっています。

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桟、枠も綺麗に拭きます。

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幕を取り付けていきます。昔はいちいち怒られたけど、今はみんなでキャッキャウフフしながら楽しくやっていきます。

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全部の飾り付けはせずに、だいたいで完成ってことで。

もう3年も祭が無いんですね。15歳から祭に携わるようになり、令和4年で34年。そのうち、一度だけは祖父が亡くなった時期の関係で祭には参加しませんでしたが、それ以外は全部参加してきたのに。うちの祭は300年以上の歴史がありますが、こんなにやらなかったのは戦争のときや、伊勢湾台風の後を含めても初めてのことです。

 

単純に人が減り、さらに参加してくれる人も減り、徐々に存続が難しい状況に追い込まれてきているところで、コロナのアレで3年連続で中止というのは厳しいのですが、考えようによっては、これまでなんとなく引き継いできたことを大きく転換し、変化していく機会とも言えます。祭を繋げていくために、どんな変化をしていくのか。令和4年をリスタートの一年にしないとね。