トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

超長距離スポーツにおける糖質の摂取量は『体重×0.5g~1g』という説。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

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トレイルランニング専門誌『RUN+TRAIL』vol.47に興味深い記事が載っていました。

「ロングレース中の最低限の糖質摂取量は30g/時間」

龍谷大学の石原健吾教授がUTMF2019において、連続で血糖値の調査を行って出た結果ということです。これを下回ると低血糖状態に陥るので、最低でも30gは摂りましょうと。ただし、これは文中では「標準的な体重の選手」で、という曖昧な表現でした。UTMFに出場する選手の標準的な体重というのが、よく分かりませんが、なんとなくのイメージでは60kgくらいでしょうか。(日本人成人男性の平均身長が171cmくらいで、平均体重は67kgですが、UTMFに出場する人たちは絞っているはずなので、60kgっていうのは、おかしな数字ではないかと思います。)

60kgを標準的な体重と仮定し、最低限の糖質摂取量を30g/時間とすると、体重1kgあたり0.5g/時間ということになります。分かりやすくするために単位を省くと、体重の半分のグラム数の糖質が必要ってこと。40kgの女性であれば20g。うむ。分かりやすい。

 

この数字は低血糖状態に陥る量ですが、じゃあ、これ以上を摂取すれば、あるいは多ければ多いほど良いのかと言われれば、摂取しすぎても胃腸のトラブルに陥ることもあるので、摂取しすぎにも注意が必要です。

どれくらいが摂取しすぎかというと「体重×1gの糖質を超すとトラブルになる人が増える」というデータがあります。こちらはトライアスロンのアマチュア世界記録を持つ欧米の医師が発表しています。つまり、60kgの人は60g/時間までは摂っても、トラブルになりにくいわけです。

 

二つのデータを総合すると「超長距離耐久スポーツでは、1時間あたりに摂るべく糖質の量は体重×0.5g~1g」ということになります。(ちなみカロリー数に換算すると糖質は1gあたり約3.867キロカロリー)

エネルギーの適切な摂取量は個人差が大きく、一概には言えませんが、この数字はとても参考になるものです。

 

僕の体重が70kgで、糖質を粉飴ジェル(一袋40g中に糖質25g)で摂るとすると、1時間に1袋だと不足してくるし、3袋だと摂りすぎ。今までの大会だと1時間に2袋を摂取していたので、だいたい正解という結果になります。30分に一袋というのは間違えにくいので、ちょうど良いです。

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UTMFはもちろん粉飴ジェルで。

スポーツ医学は日進月歩で、いろんな説が浮かんでは消えるので、絶対ではありませんが、ロングのトレイルランニング、アイアンマン・ディスタンスのトライアスロンでエネルギー補給が上手くいかない人の参考になる数字かと思います。