この二カ月くらい、漆喰を塗りまくっています。屋根の上で膝をついて、しゃがんだ姿勢で覗き込むようにして、ひたすたコテを使って塗ります。屋根の一番上、棟というところの漆喰(面戸漆喰)は、屋根屋が塗るのか、左官屋さんが塗るのか分かれるところですが、左官屋さんが激減したのもあり、年々、漆喰の仕事が増加している気がします。
今日、塗ってきたのは常滑市内の某公民館の屋根です。5寸5分勾配くらいのでっかい建物で、築60年から80年くらいだと思いますが、たぶん漆喰の塗り直しは初めて。
漆喰が外れちゃったからといって、それが直接、雨漏りに繋がるわけではありません。でも、あまりに長い間、漆喰が外れた状態になっていると、写真のように、内部の土が雨で削られてしまいます。
どれくらい削れているかというと、手が入っちゃうくらいです。
こうなるとさすがに雨漏りに繋がってくるし、下手すると棟が崩れてしまうかもしれません。
普通は外れてしまった漆喰の厚み、せいぜい5ミリくらいを塗るだけですが、ここまで土がなくなってしまうと、5センチも塗らないといけない箇所があったりしてけっこう大変です。全部が5センチではないにしても、漆喰の量にすると、全体では5倍くらい必要になるかも。
ひたすら塗り、塗って塗って塗りまくり。
大変ですが、仕上がってみると、めちゃくちゃ綺麗になるんですよね。気持ちいい。
下からみて黒くなっていても、コケとか汚れだったりすることもあるし、近くで見てみないとわからないこともあるけど、築15年から20年になると、棟の面戸漆喰は外れてきたりします。だいたいそのくらいになったら、一度、点検させてくださいね。