トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

「鬼瓦が落ちて、無くなっている!」と思ったら、まずは屋根形状の確認を。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

屋根修理の仕事の依頼というのは面白いもので、一つ修理依頼が入ると、連続で同じような修理依頼が来たりします。最近は連続で「鬼瓦が落ちて、無くなっている」という連絡をもらって行ってきました。

「鬼瓦が落ちて、無くなっている」という連絡をもらうと僕は「アレだな」と思います。で、行ってみると「やっぱりね」となります。どんな状況かというと「最初から鬼瓦が着いていなかった部分を、築30年が経ってから初めて見た」という状況です。棟違い屋根という形状の屋根だと、そういう勘違いが起こるんです。

棟違い屋根

屋根に段差があるのが写真で分かりますか?段差の下側の白い部分に鬼瓦が着いていたと勘違いする人が多いんです。f:id:yoshikixx:20190910182647p:plain

うちのあたりでは、まず鬼瓦をつけることはありません。地域によっては裏鬼というのを着けるかもしれないけど、愛知県では着けないのが普通だと思います。もちろん土を丸出しにしてあるわけじゃなくて、漆喰を塗るんですけどね。

こんなふうに漆喰を塗ります。

「ああ!鬼瓦が無い!屋根屋を呼ばないと!」という気持ちはわかります。なんなら、数十年に渡って屋根を見ないで過ごせたことは喜ばしいことです。でも、鬼瓦が無い!と思ったら、今一度、冷静に見てみてください。もしかすると棟違いかもしれませんよ。