八ヶ岳の初日には、当然ながらシェルパ斉藤さんちに寄ってきました。美味しいアイスコーヒーを飲んで、川で遊んで、ドッグランで小夏を走らせて。とにかくのんびりと楽しくできる場所なので、シェルパ斉藤さんの奥さん、京子さんが営むカフェ『チームシェルパ』はおすすめの場所です。
チームシェルパには斉藤さんの著書の他に、たくさんのアウトドア関連の本がたくさんあって、行くたびにチラチラと読ませてもらうのも楽しみの一つです。今回、その中で見つけた本がこれ。
中山嘉太郎さんの『シルクロード9400km走り旅 ランニングシューズをはいた孫悟空』
中山さんは2001年に植村直己冒険賞を受賞した方で、斉藤さんちで何度かお顔を拝見していました。中山さんはまだ日本ではトレイルランニングという言葉が、あまり知られていなかった2000年頃に、本のタイトルの通り、シルクロード9400kmを端から端まで、205日間にわたって走って旅した人です。さらに言うと、荷物はほぼ無し。村から村、町から町へと走り、安宿に泊まるか野宿、あるいは民家や警察署に泊めてもらいながら走り続けるという、とんでもない冒険をした人です。ちょっと走ってきますねー、と仲間数人と出かけて行ったら戻ってきたのが6時間後だったこともありますw 僕くらいで凄いと思っている人は、本当に凄い人がいることを知ったほうが良いです。
中山さんの経歴については知っていたのですが、本を書いていることは知らなくて、今回、見つけたので、帰ってから読もうと思って、表紙の写真を撮ってきて、Amazonで調べてみたらびっくり。なんと一冊10,000円!もう廃刊になってしまっているようで、価格が高騰していました。
しゃーないので、また斉藤さんちに行ったときに読ませてもらうことにして、内容について、ちょっと共感できるところがありました。
中山さんは一足のランニングシューズを大切にしていて、シルクロードを走るときに同じ靴を修理しながら走ったようです。ランニングシューズなんてヘタすると200キロ走っただけで壊れてしまいます。それを9400km、同じ靴を履き続けるなんて、とんでもないことなんですけど、中山さんにとって、その靴は旅の相棒だったようです。相棒は簡単には切れません。
僕は仕事柄道具が好きで、トライアスロンだけでなく登山や釣りをやっているので、とても多くの道具を使うし、古くなった道具を捨てることが出来ません。
今回、ずっと使っていたトレランシューズを新調しました。昨年末のIZU TRAIL Journeyの際にミッドソールが潰れてクッショニング機能を失い、距離を積むことが難しくなったので、同じサロモンのミッドソールが厚いモデルを購入。
並べてみると本当にくったくたになったなと感じますが、古い靴を捨てたくないんですよね。中山さんと同じというのはおこがましいけど、僕にとっては長旅をともにした相棒に他なりません。捨てないと怒られるので、捨てるけど、自分ではできません。
ランニングシューズだけでなく、道具には感謝しかありません。