映画『ミッシェル・ガン・エレファント “THEE MOVIE” -LAST HEAVEN 031011-』の再上映を観てきました。ミッシェルガンエレファントのボーカルだったチバユウスケさんを追悼するための再上映で、映画自体は2009年に上映されたものです。
チバさんも亡くなってしまったけど、そこには2009年、映画が上映される直前に急逝したアベフトシさんの姿もあります。
変化していく4人の表情。
幕張メッセで開催されたミッシェルの最後のライブを中心に、デビュー前、デビューしたての頃、絶頂期と差し込まれていきますが、みんな若くてかわいい。もちろん、当時の僕よりは年上だったんだけど、今の僕から見ると、着ているものとかも含めてかわいい人たちだなと思いました。最後のライブが始まり、最初のあたりは普通に演奏している感じだったのが、徐々に4人の表情が固く変化していきます。特にアベさんは無表情とも、悲しげともいえる表情になり、最後の一曲『世界の終わり』では弦が切れながらも弾き続ける姿には切なさを覚えました。
最後のライブでの4人の表情を見て、さらにアベさんが亡くなった直後、フジロックにThe Birthdayとして出演したチバさんが「今日のライブは、俺たちの大親友だったアベフトシに捧げます」と話したりして、なんで解散してしまったのか、今でも納得はできていませんが、僕自身はおそらく4人でやれることはすべてやったんだろうなと感じました。
いつか終わるからこそ尊い。
ミッシェルの大ファンではあったけど、当時は今ほど情報を簡単に得られる時代ではなく、ライブにも行けなかったし、映画があったことも知らなかったと思います。あるいは映画のことは知っていても、それを観ることは解散を認めてしまうことになるのが嫌で観なかったのかもしれません。でも、アベさんが亡くなり、チバさんが亡くなり、僕自身も体に不安要素をかかえ、人はいつか死んでしまうということを受け入れるようになり、それでもThe Birthdayのライブを体験できたことを幸せに感じ、映画も必ず観ようと決めたわけです。いつか終わるからこそ尊いものがある。
これからも聴き続ける。
チバさんは著書のプロローグで「音楽は、音は、ずっと君に残るよ」と記していて、チバさんが亡くなった今だからこそ、それを強く実感しています。僕はこれからもミッシェルやROSSO、The Birthdayの曲を聴き続けるはずです。
追悼上映の情報はここからです。