屋根点検のために屋根に上がっているときに、ふと隣りの建物の壁が目に着きました。
屋根の絵が描いてあります。ちゃんと鬼瓦の部分まで描いてあるので、意識的なものだと思います。
たぶんですが、この絵はただの絵ではなくて、本当にくっついていた建物の屋根の跡なんだと思います。つまり、くっついていた家を壊したときに残った跡を、絵にしたということです。
常滑の大野地区では普通。
常滑の北に位置する大野地区は、とても細い道の両脇にびっしりと家が建ち並んでいるのですが、多くの家が隣の家とくっついています。家族でも親戚でもない、赤の他人の隣家同士が、『とても近い』という意味でくっついているのではなく、実際に『繋がっている』のです。中は繋がっていないけど『隣の家の壁=うちの壁』という不思議な造りになっているので、隣の家が解体さされると、自分の家の壁板が無くなるという、これまた不思議な状態になり、上の画像はその後にトタンを張ったということですね。
とんだ勘違い。
二十代の頃、初めて大野で仕事をした際に、屋根の上からだと明らかに繋がっているのに、隣の家だと言われて、いったい何を言っているのか理解できず、勝手に「ははーん。元は家族か近い親戚なんだけど、いつの頃かケンカして、仲が悪くなったんだな」と思い込んだりしたものでした。
こんな建物の修理こそ、事情のわかる地元の業者へ。
今でもくっついた家はたくさん残っていて、屋根の修理にいくと、壁際で「これは隣の家じゃないの?」と迷うことが多々あります。壁からの雨漏りのときなんて、隣の家の壁を修理する必要があるので、一層大変になりますが、そんな事情を知らない業者だと、どう対応して良いのか分からないこともあるはず。僕もちょっとアレだなwと思うことはありますが、こんな建物の修理こそ、地元業者に依頼してくださいね。