トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

軒瓦が軒樋を越えてしまっているときは。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

古い家、特に築80年くらいの建物になると、屋根全体の瓦が下がってきて、軒瓦が軒樋を越えてしまっているようなものがあります。下の写真を見てもらうと、軒樋に瓦が当たっていたり、奥のほうでは越えているのがわかると思います。

こんな状態だと、雨は軒樋を越えてしまい、雨の日は大変です。この建物だと、下のトタン屋根に大量の雨が当たることになるので、けっこううるさいはずです。本来であれば、ここまで下がってしまった屋根は葺き替えたほうが良いのかもしれませんが、何年くらい使うのか、予算は、ということを考えると、簡単に葺き替えはできません。そこで僕がやっているのが、軒瓦を上げる工事です。

軒先から二枚の瓦をめくり、下がった分を瓦の一部を切ることで調整します。

手前が上げたあとで、奥が未施工。

調整して上げた瓦はビス留めするので、それまでよりずっと丈夫になります。

完成

これで雨水が軒樋に流れるようになりました。屋根についてはいろんな考えがありますが、僕は現状の瓦をできるだけ長持ちさせたいと思っています。こんなふうに軒樋から軒瓦が出てしまい、困っているという方はご連絡ください。