トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

当たり前の仕事をする。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

瓦が落ちてきた、と写真が送られてきました。その写真には割れた瓦と一緒とともに釘の刺さった木片が。

この時点でかなりヤバいなーと感じていたので、見積りを高めに設定。お客さんには「瓦一枚でこの金額?高いねー!」と言われましたが、考えられる可能性と、そこまでではなかった場合の値引きを約束して了承してもらいました。僕は安い見積りを出して、後から上乗せというのが嫌いなんです。

落ちて当然の施工

実際に屋根に上がってみると、ほぼ思った通りでした。

本来は端まで延ばす必要がある木が手前で止まっていて、不足している箇所を補うために、落ちていた釘の刺さった木片が置かれていて、その置いただけの木片に瓦を留める釘が打たれていたということです。こんな施工をされていて、よく20年も落ちてこなかったなと、逆に感心するような状態です。

きちんとした施工で対処

作業としては棟の瓦を3枚ほど外し、木を途中で切り、棟金具を追加して、木を端まで延長してから南蛮漆喰を置き、瓦を被せてビス留めして完了。

お客さんには写真を見てもらいながら説明したら納得してもらえました。むしろ「あの写真だけで、そこまで分かって見積りして材料を持ってきたんだね。すごいね。」と言っていただいて。でも、施工的には当たり前の仕事をしたまでです。

当たり前のちゃんとした仕事を。

瓦の仕事というのは、良い仕事をすればするほど仕事が無くなります。逆に悪い施工をしたり、悪い材料を使ったりすれば、定期的に仕事が発生します。今回の出来事は典型的な例です。が、僕はやっぱり当たり前のちゃんとした良い仕事をしたいと思います。