トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

S型瓦や平板瓦は築20年くらいで棟の瓦に注意してください。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

S型瓦が流行ったのが35年くらい前?40年くらい前かな?平板瓦が一般的に使われるようになってきて30年とか35年とか。けっこうな年月が経っています。当時の平板瓦というのは留め付けも曖昧で、平部が風に弱かったりしますが、S型瓦は形状が良いのか、比較的、風に強いように感じます。

 

どっちにも使われているのが、棟の瓦を下地木に釘で留め付ける工法です。

f:id:yoshikixx:20210619095736j:plain

この部分が棟

当時はベストだと考えた施工方法でしたが、20年以上を経てくると問題が見えてくることがあります。釘穴から入った雨水で下地木が傷んできてしまうことがあるんです。

f:id:yoshikixx:20210619100206j:plain

f:id:yoshikixx:20210619100317j:plain

f:id:yoshikixx:20210619100328j:plain

下から見たときに、こんなふうに釘が浮いていたら、下地木はほぼ傷んでいます。

f:id:yoshikixx:20210619100613j:plain

仮に1本だけ浮いているように見えたとしても、他の場所も近い状態であることは想像できると思います。

 

釘が浮いているということは、瓦を留め付ける物がなく、ただ置かれているだけになっているので、とても風に弱い状態になってしまっています。現在は下地木を樹脂製の物にしたり、釘をパッキン付きのビスに変更して雨水が浸入しにくくし、あるいは浸入しても下地木まで届きにくくするために防水シートを被せたりして、劣化しにくくなるようにしているので、瓦が飛ばされる前に棟の再施工をすると良いと思います。

 

近年は台風が大型化し、年に何か所かで大きな被害が出るようになっています。瓦が飛んで他の物を傷つけたり、あるいは人に対して被害を及ぼすこともありますので、台風前の今くらいから、屋根を点検してもらって、何かあれば対応してもらうことをオススメします。