屋根の仕事についてです。興味の無い人はスルーしてください(笑)
昨年9月の台風の被害の修理依頼が、未だに来ます。今回はS型瓦の隅棟の先端、カッポンと呼ばれる瓦が飛ばされました。
飛ばされたカッポンが下屋根に落ちて、下屋根の棟の瓦を3本、割ってしまいました。
瓦が最終的に飛ばされたのは台風による強風ですが、飛ばされた原因は他にもあります。さっきの写真をもう一度、見てみると。
一枚上の瓦を留めている釘が浮いています。他の個所を見てみても。
ウキウキです。いあいあ、浮き浮きです。中には手で引っ張るだけで抜けちゃう釘もあります。このままにしておくと、次の台風が来たときには、かなり多くの瓦が飛ばされる可能性があります。
20年くらい前までは、釘で棟の冠瓦を固定するのが普通でした。特にS型瓦が流行した30~35年前くらいだと真鍮の釘が主流で、引き抜き強度が比較的、低いんです。今ではビスで固定するのが当たり前になっているし、パッキンの性能も良くなっているので、固定する力が飛躍的に上がっています。
築25年を越えて、一本の瓦で棟が被せられている建物は、釘が浮いてきている可能性が高くなっているので、一度、屋根屋にチェックしてもらってくださいね。