1年に屋根の修理だけで100件ほど依頼を頂きます。その中でも雨漏りの修理というのは30件ほどになるのですが、雨漏りの原因というのはさまざまで、簡単なものもあれば、とても難しいものもあります。
簡単なものの代表としては瓦が割れているとか、ズレているといったところ。他に原因が分かりやすいのは屋根と屋根の接合部、谷のような板金が使われている場所に穴が開いているといったものがあって、この辺りは見つけるのも直すのも、比較的簡単です。
ところが、原因が分かりにくい雨漏りもたくさんあり、修理するときも「本当にここなのか?」と不安に感じながら作業することが多いのも事実です。
「せっかく依頼してくれたのに、雨漏りが止まらなかったらどうしよう」
「違いました。ごめんなさい。でもお金はください、なんて図々しいよな…」
竹内家は屋根の職人として、代々、暮らしていますが、おそらく雨漏り修理を最も多く経験しているのが僕だと思います。昔よりも新築物件が減り、うちに来る新築の屋根工事が減ったことと、なんだか口コミとか紹介で、雨漏りを直せるということで、雨漏り修理がどんどん増えています。そうなると経験値が上がるので、さらに原因を見つけることと修理することが上手になり、また紹介してもらえるという感じ。
雨漏り修理はもちろん仕事なのでやらせてもらいますが、正直なところかなりのプレッシャーです。だからやりたがらないところも多いみたいですが、僕は断りません。これはもうただただ職人としての矜持です。が、不安です(笑)
原因がわかりにくくて「とりあえずやってみましょう」でやってみた工事の場合は、何度か雨が降るまで、あるいは強めの雨が降るまで請求書を出さないこともあります。せっかくなら雨漏りが止まって、お客さんに喜んでもらってから、僕も安心してお金をもらいたいからです。そんな不安に耐えながら、今日も雨漏りの調査に行ってきます。