たまにしか雨漏りしない屋根。
雨漏りしているっぽいということで、原因究明と修理をしてきました。まずは屋根裏に上がり、野地裏や天井のシミの位置を確認。どうやらそれほどヒドい状態では無いと考え、お客さんに改めて確認してみると、やっぱり雨のたびに雨漏りするわけではなく、風向きや雨量によって、たまーーーーに雨漏りする程度とのことでした。
瓦を小さくしすぎたことが雨漏りの原因に。
屋根に上がり、野地裏で当たりをつけてあった、漏りする位置を見てみると、一見、なんでもない感じがします。
ですが、この瓦、真ん中の縦の行だけ、両側と比べて瓦が狭いのがわかると思うんです。
瓦というのは、屋根の大きさに合わせて、瓦を切って調整する必要があります。あまりに小さくすると、水を下に流すためにある、瓦の勾配が不足して、雨漏りすることがあるのですが、調整する幅に関しては職人の感覚に任されるのが実際のところ。そして、1行で調整するよりも2行、2行で調整するよりも3行と手間が増えるので、あまり多くの行で調整したくないのも実際のところ。でも、雨漏りさせてはいけないので、僕なら、ここは4行くらいは使って調整すると思います。
根本的な原因は瓦を小さくしたことだけど、最終的に誘発したのは埃。
この家の場合、築45年ほどで雨漏りしだしたことから分かるとおり、瓦を小さくしたからと言って、即、雨漏りに繋がるわけではありません。長年に渡って、瓦に埃が溜まったことが、最終的に雨漏りを誘発したんだと思います。
この埃も、瓦を小さくしすぎなければ雨漏りに繋がることは無かったはずなので、やはり小さくしすぎるのは危険だということです。
根本的に解決するためには手間が掛かります。
この状態を根本的に解決するためには、棟を壊し、瓦を入れ替えて、4行で調整しなおし、棟を積み直すという段階が必要となり、それは予想外にお客さんの負担になることなので、今回はとりあえず埃を掃除して、様子を見てもらうことになりました。
新築当時は雨漏りしなくても、後々になって雨漏りすることがあるってことです。