例えばさ、蛇口が開いて水が流れていて、その下にバケツがあって、もう溢れていたとします。
そしたらさ、溢れるのを止めるために、蛇口をひねって水を止めますよね。当たり前のことです。溢れさせたくないからって、バケツをひっくり返して空にして、もう一度受けるとか、蛇口に物を詰めるなんて、普通はしませんよね。
ところが、雨漏り修理になると、そういう感じの対応をする人がいます。あるいは蛇口のひねり方がわからないとか、蛇口の位置がわからないとか。めちゃくちゃ根本的なこと、雨漏りの原因を突き止めて(蛇口の位置を見つけて)、きちんとした何らかの対応(蛇口をひねる)っていうことができない人がいるんですよね。往々にして、そういう人は瓦葺き師ではなくて、雨漏り修理専門業者なんてうたっていたりするから困り者なんですけどね。
僕が呼ばれる前に、3社に依頼しても止まらなかったという雨漏りがありました。僕以外の人はバケツから溢れる水ばかり気にしていて、開いた蛇口を見つけようとしていなかったみたいで、雨漏りは全然、止まらなかったんです。
下の写真で普通の瓦葺き職人であれば、どこが問題なのかは簡単にわかることなんですけどね。わからない人がいます。
いくつか問題はあるんですけど、一つはこれです。
下の瓦が矢印のところを流れた水を、受けるようになっていないんですね。蛇口の下にバケツすら無い状態です。残念ながら雨は必ず降るので、屋根の上では蛇口を閉めることができないので、ここでは水がきちんと流れる道を作ってあげました。
最初に瓦を葺いた、いや、葺いたというレベルではなくて、並べた人も職人とは呼べませんが、これを見つけられなかった人もダメだと思います。意味が分かってないんですからね。
きっちりと原因を探り、対応することが雨漏り修理の基本であり、全てです。