トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

瓦や茅葺きは、圧倒的に持続可能です。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

なんだか近頃、良く耳にする『持続可能な社会』という言葉。

 

屋根屋的な視点から見る持続可能な屋根材というと、圧倒的に瓦です。あとは茅葺き。板金や化粧スレート(カラーベスト)の寿命が30年程度なのに対し、土を水で練り、焼いただけの瓦は100年どころか200年でも、なんなら1400年に渡って屋根の上で仕事をし続けているんだから、持続可能なのは間違いありません。すでに持続していて、持続可能なことは証明済みです。

そして茅葺き。茅葺きは寿命こそ10年程度と短いものの、山や野原があれば、どこでも、毎年、簡単に入手できるので、完全に持続可能で、これもすでに証明済みです。

しかも、この二つの屋根材は、非常に断熱性が高いという特徴があります。断熱性が高いということは、つまり、エアコン等の電気使用量を抑えることができるということです。

 

瓦も茅葺きも、とても素晴らしい屋根材なのに、なぜか持続可能な物として注目されません。それは僕らみたいな屋根葺き業者や、瓦の窯元がその事実に気づいておらず、気づいていないから何も発信できずにいるのが原因です。僕も建築家・堀部安嗣さんの「すでに持続しているものを再評価することが大切だ」という言葉を読むまで、思いもしませんでした。

 

瓦や茅葺きの美しさを見てもらいたいのはもちろんですが、持続可能なものであるという観点からも見てもらいたいと思います。