2014年にINAXライブミュージアムで開催された企画展『雨と生きる住まい』がとても良かった。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

Facebookに何年か前の投稿が上がってくる機能がありますよね。その機能で2014年の投稿が上がってきました。

常滑のINAXライブミュージアムの特別展『雨と生きる住まい』～環境を調節する日本の知恵～という企画です。

INAXライブミュージアムの企画展示室内に、茅葺屋根と瓦葺き屋根が展示されていました。僕の記憶だと茅葺きは京都の職人さんたちが来て葺いていました。

ここからでっかりハサミで整えていきます。

そして、瓦を葺いたのはうちの職人。見えなくなってしまうのに、なぜか土葺きです。

葺いている様子と僕のインタビューを撮影し、瓦葺きの方法と特徴、良さを伝えました。

展示された屋根には疑似雨が降らされ、屋根に降った雨がどんなふうに流れて軒先に伝っていくか、とても分かりやすくなっていました。普通の人が茅葺きや瓦葺きを近くで見ることはほとんど無いので、とても良い機会になったと思います。日本の屋根といえば草木を使った茅葺き、杮葺き、檜皮葺き等や瓦葺き。持続可能という観点からも、これらはとても優れているんですよね。

INAXライブミュージアムは現LIXILが運営していて、基本的には屋根は関係ない施設です。なんならLIXILとしては板金屋根材を売っているのに、こうやって茅葺きや瓦葺きを展示しようというのは、伊奈製陶から脈々と受け継がれる、焼き物屋としての矜持かな。

いろんなところでこういった企画展が開催されたらいいなと思います。