うちに電話してきてくれるお客さんから、よく聞かれるのが「ちょっとしたことなんですけど、やってもらえますか?」とか「瓦一枚なんですけど、やってもらえますか?」ということ。
結論から言うと、もちろんやります。瓦って、あるいは屋根って、専門の人にしか分からないことがたくさんあります。大工さんですら、屋根は触りたくないっていうくらい専門性の高いところなので、ほんのちょっとしたことでも、瓦一枚の交換でも、やらせてもらいます。瓦って一見、同じ大きさ、同じ形状に見えても、実際には違うことがよくあります。僕ら瓦葺き師は、その一枚一枚の違いを見極めて施工します。簡単にやってしまっているように見えますが、けっこうなノウハウが詰まっていたりするので、例え一枚でも、職人がやるべき仕事なんです。
時折、自分で交換するから瓦を売ってくれ、とか言われることがありますが、あれってちゃんとできると勘違いしているだけだと思うんです。自分でやるようなことじゃありませんよ。
僕は瓦一枚の交換を依頼されたら、屋根全体の点検もさせてもらいます。そうすると意外とおかしなところが見つかったりします。もちろん、その場で勝手に修理して、高額請求なんていうくだらないことはしませんが、お客さんには事実を伝えて、検討してもらうようにしています。屋根って普段は見たこともないって人が多いとは思いますが、家の中で一番、大切なところですからね。たった一枚、ほんの少し異変でも、それがきっかけで大事に気づくこともあるし、無ければOK。
一枚とかほんの少しとか、そんな遠慮は一切、不要なので、気軽に電話してくださいね。