地元の公共施設から連絡をもらって、屋根を見に行ってきました。
築年数ヒトケタの新しい建物の瓦が見事に浮いて、ズレていました。昨年の台風の影響らしいです。昨年の台風の被害を直すこと200軒超。築年数ヒトケタは初めて。あ、アスファルトシングルの物件があったか。でも、瓦は初めてです。この10年で建てられた建物は、ほとんどが防災瓦というもので施工されています。瓦一枚一枚が、互いにロックしあう構造になっていて、風速60mくらいでも飛びません。そもそも防災瓦じゃなくても、きちんと施工されていたら、ちょっとやそっとでは飛ばないし、実際に、うちで施工した物件の被害は、立地条件の良くない1軒だけでした。ところが築数年でズレてしまうというね…。
で、ドローンを飛ばして、いろいろと見ていくと、まあ、手抜きと言われても仕方ないところがチラホラあったり、施工方法が古かったりと、まあ残念な部分がありました。ただ、僕はこの瓦を葺いた職人さんを、単純に責めることはできません。公共工事になると、必ず入札になり、ゼネコンが関わってきます。そうなると、最終的に施工する職人さんは雀の涙ほどの金額で請け負うことになります。たぶん想像よりもずっと安く。そうすると、職人さんだって、食べていかないといけないので、早くやっちゃうんですよね。「その金額なら、この施工だよ」って。屋根の施工って、ゼネコンや元請けの監督、あるいは設計士くらいだと、内容はわからないんです。けっこうアンタッチャブルで、未だに現場の職人さんの気持ち一つっていう世界。
やっぱりさ、どんな工事でも、地元の会社、地元の職人さんを使うべきだと思うんです。僕らは地元で仕事させてもらっていることに感謝しているし、何よりも誇りに思っているので、絶対に良い仕事をしようと思っています。さらに言えば、地元でヘタを打ったら、食っていけなくなっちゃうから、絶対にちゃんとした仕事をします。
世の中はいろんなしがらみがあって、単純ではないけれど、できれば地元の業者を使ってやって欲しいと思います。