瓦が瓦がと書き続けて一年と数か月。瓦の種類について書いていないことに気づきました(´-ω-`)
ってことで、数回に分けて瓦の種類について書こうと思います。初回はやっぱり本葺きから。
本葺き瓦
日本の瓦で最も昔からあるものといえば『本葺き瓦』です。1400年前に日本に伝わってから、形はほとんど変わっていません。
本葺き瓦は↓の写真のように、本平瓦と素丸瓦を組み合わせて葺いていきます。
左が本平で、右が素丸。
↓こんなふうに本平を二列葺いてから、素丸をかぶせていきます。
本葺きの特徴は、本平の重なりが大きいことです。
断面を見るとわかりますが、本平の重なり部は必ず三枚が重なっています。三枚を重ねることで、一枚が割れても、その下の瓦が水を受けるような構造になっています。
僕の経験では、風にも強く、台風で飛んだという被害もごくわずかです。
葺きあがりの外観はこんなふう↓
お寺さんに多く使われていて、重厚感があります。この山門は僕がほとんど葺きました(*´ω`*)
大きい建物の本葺きだと、重厚感は薄れますが、曲線が美しく出ます。
この正面の平部も僕がほとんど葺きました。なかなか進まなくて大変だったことを覚えています。
↓このブログで書いた元興寺に使われているのも本葺き瓦です。
うちの辺りだけでなく、日本の大部分ではお寺さん以外で使うことがほとんど無い瓦ですが、淡路島では当たり前に一般住宅に使われています。
本葺きの多いまち並みを見ると、さすがは瓦の産地、淡路島だなと感動します。
このブログを読んでくれた人は、せっかくなので近くのお寺さんの屋根を見てみてくださいね。
ではでは。