新美南吉の『ごんぎつね』の舞台になった、権現山のふもとで屋根の修理をしてきました。
この建物は増築されたときにおかしなことをされていまして…。
勾配が違うとか、高さが違うとかはよくあるんですけど、軒は高さが同じで、棟では違うという状態。それに加えて段差に意味のない土居のし瓦が積んでありました。今回はこの土居のし瓦を直してほしいという依頼でしたが、お客さんに意味がないものだと説明して撤去することになりました。
なんせ無駄なので、どうして積んだのか理由はわかりません。とにかく撤去です。
で、ここはとりあえずモルタルで埋めます。はっきり言って、それも良くない方法ですが、撤去してみないと中がどうなっているか分からないこともあり、いろいろと検討した上での判断です。雨漏りするようだったら違う工事をしています。
下の紐丸も一旦撤去して、葺き戻します。ここも撤去したら変なことがしてありまして…。
こちらもモルタルを置いて葺き戻しました。こっちはもう大丈夫でしょう。
そもそもの作りに無理があるので、対処療法的な工事しかできないこともあります。かなり無理のある工事でしたが、それでもやらないよりはマシなはずなんですよね。