雨漏りしていると電話があり。コーキングするのを全力で制止。
夜中にすごい雨が降った次の朝、大工さんから「昨日の雨で雨漏りした現場があって」という電話が入りました。電話でそのまま状況を説明してもらいながら「コーキングしたほうがいい?」と言うので、全力で制止してすぐに現場に行きました。
すでに築100年ほどの家なので、瓦のズレはいろんなところにあって、気にしだすとキリが無くて、完璧を目指すとなると葺き替えしかないのですが、それはお客さんに大きな負担を掛けることになるので、簡単には提案できません。そんなときは雨漏りしている箇所のみに集中して、他は忘れることにします。そして、実際にほとんどの雨漏りはそれで止まります。
コーキングは便利だけど、使い方を間違えると…。
一部の瓦を加工したり、割れた瓦を交換したりして、1時間半ほどで修理は完了。コーキングはほんの少し使った程度です。雨漏り修理に行くと、すでにコーキングが塗りたくられた状態になっている屋根がよくあります。コーキング=シリコンは防水したり接着したりするのにとても便利な材料です。プロの屋根屋も使うことはあります。ですが、使い方を間違えるとかえって雨漏りを誘発します。また、僕が行く前にコーキングしてあることによって、雨漏りしている屋根の状況が分からなくなってしまうこともあります。今回、大工さんのコーキング処理を制止したのは、そこに理由があります。
雨漏りしているときは自分でコーキングする前に、屋根屋に連絡を。
年間50から100ほども雨漏りを修理していて感じるのは「コーキングで止まる雨漏りは無い」ということ。接着したり、穴を塞いだりで雨漏りが止まることなんて、まずありません。ズレていた瓦を戻した後で、ズレにくくするために接着するのに使う程度だと思ってください。雨漏りしているときは、コーキングせずに、まずは屋根屋に連絡です。