トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

最初から大工さんに頼めば良かったのにと思った雨漏り。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

大工さんから雨漏り修理を依頼されて現場に行きました。足場が掛かっていて、大工さんはすでに軒天等を壊していて、こんな状態です。

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もういろいろと腐っています。

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築20年も経っていないのに、この状態ということは、おそらく新築当時から雨漏りしていたと考えられます。

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原因は葺きおろしとか、スガルとか呼ばれる、屋根の段差の部分の処理。細かい説明は省きますが、シリコンコーキングで逃げようとしたところから雨水が侵入していました。

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この入り方だと、破風板にルーフィングを巻いてあっても無意味だったと思いますが、それでもルーフィングは巻くべきだし、雨水の侵入路も断たなければいけません。

 

こちらの家には葺きおろし、スガル部が他にも三か所あったので、瓦を外し、点検してみましたが、とりあえず雨漏りしている気配はありませんでした。それでもこの先も雨漏りしないとも言えないので、現在の捨て谷水切り板金を生かしたままで、板金をサイディングの外側までかぶる状態にする作業を全箇所で行うことになりました。

 

実はこの建物は、今回、依頼してくれた大工さんが建てたわけではなく、けっこう安売りしたハウスメーカーが建てたもので(ちなみに、現在は社名を変更して、かっこいいHPもあったりします)、困った挙句に近所の大工さんに頼ったという経緯があります。こういう仕事を見ても、安いのには訳があるなと感じます。

 

今回の大工さんだって、ご近所の人が、自分ではない、他のハウスメーカーに依頼して家を建てているのを見て、忸怩たる思いだったとは思いますが、それでもお客さんのために、この依頼を受けた大工さんは尊敬に値します。

 

家を建てるのは会社ではなく、人なんだなと改めて感じました。