トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

ガラス瓦を施工して明り取り。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

ガラス瓦を使ってみました。ガラス瓦というのは、その名の通りガラスで作られた瓦です。簡単に言うと、屋根に穴を開けて天窓の代わりに使います。

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和型のガラス瓦。今回は平板のガラス瓦を使用。

何枚も並べて使うこともできますが、今回は一枚を数か所に入れることになりました。

まず、どの辺りに取り付けるかを決めて穴を開けます。垂木を避け、瓦割りの良いところとなるので、位置は意外と限られます。

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だいたいこの辺り…。

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和型瓦の場合は割付けした時点で瓦の位置を正確に知ることができますが、平板瓦の場合は近くまで葺いてからのほうが分かりやすいので、手前まで瓦を葺いてから位置を決めます。それでも垂木に少し掛かってしまうことはありますが、まあ、これは妥協して頂くしかないかなと。

 

穴の周りの瓦やガラス瓦を葺く前に、アクリル板を取り付けます。ガラス瓦は瓦と同じ形状をしていますが、どうしても細部には違いがあり、雨が入る可能性があるので、穴を開けっ放しにするのはリスクがあります。アクリル板を上のルーフィング(防水シート)の下にすくい込むように取り付けます。

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アクリル板取り付け後。

周りの瓦とガラス瓦を葺きます。

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このお宅は築100年近い家なので、二階がけっこう暗かったのですが、ガラス瓦一枚だけでもかなり明るくなります。

 

大きな天窓を取り付けると、正直なところ、かなり費用が掛かりますが、天窓と比較するとガラス瓦はかなりお安く施工することができます。それでいて、劣化する部分が無いので(アクリル板の寿命が一番短いけど、それほど気にしなくていい)、天窓と比較すると長持ちします。25センチ四方くらいの大きさで、一枚から、何枚にでも増やすことも可能です。ここに明り取りがあったらな…という位置に一枚から設置できるし『天窓が付いてます!』という主張も弱くて見た目も自然なので、実はけっこうオススメです。