トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

大阪の小さな会社が作るモーグル板が世界を席巻。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

北京オリンピックモーグル、ばちばちに観ました。三十年近く前にモーグルをやっていたので、やっぱり観ちゃいますよね。

技術やスピードも気になりますが、ギア、道具も気になります。その昔、僕がモーグルをやり始めたころの板は、エドガー・グロスピロンが使っていたサロモンやK2が主流で、その後にジャン・リュック・ブラッサールが使ったダイナスターが席巻しました。そして現在はID oneを実に8割の選手が使っています。残りの選手はロシニョールが数名と、日本の選手にヴェクターグライドが二名。

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銅メダルの堀島行真。

ID oneは僕のモーグル時代の最後の辺りに、突如として現れました。僕と同い年の天才、岩渕隆二と上村愛子がいきなり使いだしたんですよね。

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上村愛子さんとIDoneの板。

ID oneが発表されたとき、AIKOというシグニチャーモデルがあったのを覚えています。

ID oneは大阪を拠点とした、マテリアルスポーツという社員数4人の小さな会社のブランドです。ID oneブランドは上村愛子から板の開発を依頼されたことから始まります。そこから20年。今や世界中のモーグル選手が使うようになり、オリンピックの表彰台を独占しました。

www.idoneski.com

モーグル板というのは特殊なので需要が少なく、大手が撤退していく中で、大阪の小さな会社だけは選手の要望に応え続け、現在の地位を築きました。なんとなくなんですけど、社長は儲かるか儲からないか、ではなく、面白いか面白くないか、で仕事を選んでいる感じがします。モーグル板なんて儲かりませんからね。ところが、それを続けていたら、ほぼ独占しちゃうんだから面白いものです。僕もID oneのフリーライド板が欲しくなりました。