トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

瓦の隙間の埃を掃除して、雨漏りを止める件。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

2020年3月9日のブログ

yoshikixxtri.hatenablog.com

でも書きましたが、瓦と瓦の隙間に溜まった埃というのは、毛細管現象というのを起こし(雨水を引き込む)、雨漏りの原因になることがあります。3月9日の現場とは別の現場ですが、ちょいと直してきたので写真で報告。

めくった状態はこんな感じ。けっこう埃が溜まっています。

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赤丸の箇所に注目。

赤丸の辺りからは入っている感じがします。

この建物はルーフィングという下葺きがされる以前のものなので、雨漏り箇所の特定は比較的簡単ですが、埃が原因の場合は特定が難しいことと、数か所から入っている可能性があるので、雨漏りしている周辺の2㎡くらいをめくっては掃除して、葺き戻していきます。

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今回は棟ギリギリまで抜きました。葺き戻すときの場所を間違えると、きちんとおさまらなくなるので、注意しながら戻していきます。

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この状態を

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これくらい掃除します。

一枚ずつ掃除して葺き戻すので、足元はどんどん滑るようになりますwが、注意しながら作業します。

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終わるころには作業服も手も埃で汚れちゃいますが、これで雨漏りは止まるんじゃないかな。

 

ちなみにこの現場では、三段に一段の割合で銅線で瓦を吊ってありました。

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こうして銅線で吊るのって、瓦が滑って下がるのを止めるには、とても効果がある手法です。でも手間が掛かるし、誰も見てくれません。それでもきちんとやってあるというのは、この屋根を最初に葺いた職人さんが、丁寧な仕事をしたという証拠ですね。