天窓のメンテナンスに行ってきました。
一見すると何でもないように見えますが、実は至る所に小さい破れがあります。
天窓と瓦を繋ぐ部分をエプロンと呼びますが、10年か15年くらい前まで、2010年以前くらいまでは素材が鉛になっていて、経年劣化で破れてくるんです。で、もちろん下からでは見えないし、きちんと下葺き(ルーフィング)がされていれば、いきなり雨漏りすることもないので、気づくことが少ないんです。雨漏りしないからといって、放置しておくと、見えないところに使われている木材を腐らせることになり、やっぱり放置は良くないので、雨漏りしていなくても、築15年くらい経ったら交換したほうが良いでんす。
まずは鉛のエプロンを切り取ります。鉛は柔らかいのでカッターナイフで簡単に切ることができます。
白いのは発泡スチロールで、瓦と下地の段差を埋めて、雨が逆流するのを防ぎます。
現在のエプロンはアルミで出来ているので、鉛よりは長持ちします。アルミのエプロンをさらに逆流防止で折り返しを作って差し込みます。
ちょっと見にくいんですけど、接続部はシリコンコーキングで処理します。エプロンは本体に10センチは差し込みますが、それでも処理は必要です。
一旦取り外した瓦を葺き戻し、エプロンと瓦を接着して完成です。
時間にして1時間程度で完了するので、お客さんにとってもそんなに負担にはなりません。
僕はそもそも天窓、トップライトを取り付けることを推奨しませんが、いろんな事情で取り付ける必要があるのは理解しています。天窓を取り付ける際は、屋根のことを知っている瓦の専門業者に依頼してください。また今回みたいなメンテナンスも、同じく専門業者に依頼してください。天窓はけっこう難しいものです。