屋根の修理を依頼してくれたお客さんのところに集金に行ったときのことです。
お金のやり取りをして、領収書を書いているときに、お客さんがゴソゴソしているなと思っていたら、「こんなもんだけど、持って行ってくれ」と言って、これをくれました。常滑焼です。
しかも、なんか布に包まれとる。
常滑焼、楽七さんの皿です。
僕は常滑っ子であるにもかかわらず、焼き物には明るくありません。が、この皿が素晴らしいのはわかります。お客さんは自分で作っているものなので、軽い感じで「持っていって」と言ってくれましたが、こんな素晴らしいものを頂いてしまって良いのやら…。
午前中には留守のお宅で作業させてもらって、朝から出かけているお客さんがメモと一緒にお茶とお菓子を用意してくれていました。金額の大小じゃなくて、こういう気遣いをして頂けるのは、本当に嬉しいことです。もちろん、何も頂けなくても、仕事をして喜んで頂ければ、その言葉だけでもとても嬉しいものです。職人として仕事をしていることの喜びです。