トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

IRONMANグレ、ランからゴールへ!

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の竹内です。

 

約1時間の休憩で動けるようになった僕は上萩さんと二人でジョグを開始。最初のトイレに寄っていると、水嶋さんが追いついてきて、今度は三人でキャッキャウフフしながらのラン。エイドごとに飲んで、身体に水をかけて、ペースを上げすぎないように、身体と相談しながら走り続けました。

 

3キロほど走ったところで、どうやら調子が良い雰囲気が漂ってきたので、徐々にペースアップ。腰を入れ、胸を張り、胸が斜め上に引っ張られる感覚を出し、意識せずに気持ちよく走れるペースにすると、4分50秒/kmくらいになります。少し速いかなとも思いましたが、1時間も休んだ挙句に安全なペースで走るなんて、面白くもへったくれもないと考えて、そのままのペースで行けるところまで行くことにしました。

 

基本的には5分/kmペースですが、エイドごとにウォークブレイクを入れ、歩きながら補給をしっかり、スポンジで身体に水をかけて再スタート。エイドごとに10秒から20秒は歩きますが、それで先行される程度の距離は、ウォークブレイクを入れてリフレッシュした後なら簡単に追いつけます。狙いはランタイム3時間40分。今のペースなら行ける。1時間休んだんだから、行けないとおかしい。

ちなみに、このころに考えていたのはブログのタイトル。『逆襲の竹内』で決まりだな、とニヤニヤしながら走っていました。日本でトラッキングしてくれている友達も「一時間も空白があったのに、なんだ、このペースは!?」と驚愕してるだろうと想像して、ここでもニヤニヤ(笑)

 

すれ違う仲間と声を掛け合い、お互いを鼓舞します。トライオンのジャージを着た若者に「トライオン、ファイト!」と声を掛けると、次からは彼からも声を掛けてくれるようになりました。やっぱりトライオンの人たちはかっこよくて気持ちいい。

 

バイクの途中から痛み出した膝に水をかけて冷やし、ごまかしながら走り続けましたが、やはりペースは徐々に落ち、ついに30km手前にして、痛みに耐えきれずに歩いてしまいました。

ここからは自分との闘い。痛みが治まったからと走りだしても、すぐに痛みが出て、ほとんど走れません。歩いていると筋肉が固まってきて走ることが困難になります。

 

途中でサムさんから、「あと少しだから頑張って」声を掛けてもらっても走れず、ceepoの田中さんから声を掛けられても走れず、残り12キロほどをひたすら歩きました。3年ぶりのIRONMANは歩きに来たわけじゃないと頭では思っても、痛みは変わりません。

 

残り5キロになり、辺りは薄暗くなってきて「今回こそ、明るいうちに帰りたかったなぁ」と思いつつも、いやいや、今、動いているだけでも奇跡でしょと思い直したり。

たった5キロが走れないわけがない、いったい今まで、どれだけの距離を積み重ねてきたと思ってるんだ?と、走り出すもやっぱり痛くて、歩くしかない。

 

周回路の最後が見えてきたときに、パンクでDNF(リタイア)した伊藤さんが、現れて「一緒に走りますよ!」と言ってくれました。いやー、さすがに無理っすと言いながら走りだしてみると、不思議なことに走れます。これは毎回、経験することなのですが、最後の2キロくらいになり、応援が増えてくると、痛みを感じなくなり、人は走れるようになります。

 

伊藤さんは先行して、僕の最後の走りを撮影してくれて、僕は一気にペースアップ。競技場に設営されたレッドカーペットに足を踏み入れてからはゆっくりと味わうように歩き、司会者のウィットさんから「YOSHIKI TAKEUCHI!from Japan!」と紹介してもらって、ゲートをくぐりました。

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想定よりもずいぶん、時間を使ってしまったけど、止めなくて良かった。目標には程遠い結果だけど、ゴールを目指して良かった。一度は熱中症で諦めたけど、そこからゴールしたことは誇って良いはず。

 

ランタイム 4:39:07

トータル   12:47:36

遅い(笑)!

遅いけど誇れるゴール。

 

トライアスロンは、特にロングは何が起こるかわかりません。必ず何かが起こり、それに対応する力と心が試されます。だから予定通りにいかないけど、そこが面白いし、それがゴールの価値を上げてくれます。

 

久しぶりにゴールの喜びを味わうことができました。

応援してくれたサムさんや田中さん、支えてくれたボランティアや交通整理のみなさん、T2で「もう一度行け!」と言ってくれたおじさん。みなさんがいなかったら、ゴールできなかったかもしれません。心から感謝します。ありがとうございました。