トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

屋根材で室内温度に違いが出るなんてことがあるの?

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

家を建てるとき、ほとんどの人が気にしないのが屋根の材料、屋根材です。だって見えないし、見るつもりもないから気にしなくて当然ですよね。でも、屋根材によって室内温度に大きな違いが出るとしたらどうでしょうか?

屋根材による室内温度の差を実験。

屋根材には瓦、板金、化粧スレート、シングル等がありますが、屋根材によって室内温度に大きな違いが出ます。↓は2011年8月に兵庫県県立工業技術センターによる実験の画像です。

和型瓦、平板瓦、金属、化粧スレートの四種類の屋根材を同じ条件で葺き、表裏の温度を計ったのが次の画像です。

表面の温度で和型瓦が60.1℃で平板瓦が62.9℃に対して、板金65.2℃で化粧スレートが71.8℃。表面だと化粧スレート以外は大差なく感じるかもしれませんが、屋根裏では和型瓦が38.6℃で平板瓦が39.6℃。そして板金が47.9℃で化粧スレートが46.1℃と、6℃以上の差がでました。この違いはそれぞれの屋根材が持つ、空気層=断熱性によるものと考えられます。

涼しい家がいいなら瓦を。

6℃の違いって大きいですよね。明らかにエアコンを使う時期に差が出ます。昔の日本の家が涼しかったのにはちゃんと理由があるんです。家を建てるときには、屋根材も気にしてもらえたらと思います。