宮城蔵王の遠刈田温泉には『神の湯』と『壽の湯』の、二つの日帰り入浴施設があります。
二つの私設は直線距離で150mほどしか離れていないのもあり、泉質的には同じ。ph7くらいで中性の、少し緑色から茶色がかったお湯になります。両方とも料金は400円でシャンプーやボディソープなんていうものはないので、持参する必要があります。駐車場はあるので心配なし。
『壽の湯』はちょっとエキスパート向き?
壽の湯は昔ながらの番台方式で、男女同じ番台を、左右に分かれて通過します。神の湯と比べると狭いですが、充分な広さ。シャワーのある洗い場は一つだけで、あとは蛇口から桶に溜めてかぶる方式ですが、なんせ出てくるお湯が熱いので、湯温を調整しながらになります。僕は毎回、混ぜては蛇口をひねって止めてを繰り返しましたが、地元の常連さんたちは「この開き方ならちょうど良くなる」という開き方で、ずっと蛇口を開けっぱなしにしていました。出しっぱなしにするのはもったいないけど、気持ちはわかります。お湯の温度は41度~42℃。しっかり熱くて、ぬるいのが好きな人は入れないほどでした。
かなり本格派でしたが、建物の雰囲気も含めて僕好みの良いお風呂でした。
『神の湯』のあつい湯と言ったら、それはもう。
神の湯は券売機でチケットを買う方式です。全ての洗い場にはシャワーがあります。泉質が同じなので、ビギナーは神の湯のほうが良いと思います。
神の湯は壽の湯より一回り大きく、建物も見応えがあります。湯に浸かりながら、ゆっくりと建物を見るのも良いのですが、ここで問題になるのが湯音です。
湯船は二つあり、『ぬるい湯』『あつい湯』と分かれていますが、ぬるいほうでも41度~42度あり、あついほうは44度~45度もあります。『ぬるい湯』は壽の湯の41度と比べても熱く感じるので、普通の人は長く入ることができません。『あつい湯』はさらに熱く、湯船から溢れる湯が足に触れただけで「熱っ!」と言う人がいるほどで、ほとんどの人は入ることができません。僕が入っている間であついほうに入った人は、僕を含めて二人だけでした。入っているときも自分が動くことで、体に触れるお湯が変わると、さらに熱く感じて、完全に熱湯マニアの世界でした。熱湯が好きな僕にとって、神の湯の『あつい湯』は最高レベルでした。
マイナーだけど素晴らしい!
遠刈田温泉はマイナーな温泉地ですが、蔵王の御釜からは30分弱と近く、雰囲気もとても良い温泉なので、蔵王に行く機会がある人は寄ってみると良いかもしれません。