トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

袖すり合うも他生の縁

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

現場まで40分も歩いてくる職人さんがいる。

いくつかの業者が同時に入っている外装のリフォーム現場で、元請け会社の社長と話していたときです。社長が「あの職人さん、駅から現場まで歩いてきて、帰りも歩いていくんだって」と言いました。簡単に言うけどけっこうな坂道を含んで3キロくらいある道のりです。40分はかかります。真夏に朝晩、40分も歩いて現場で作業するなんて良いわけがありません。

そりゃ送るよね。

知ってしまった以上は声をかけないわけにはいかないので、終わりがけに「駅まで送りますよ」と言うと、「他の業者さんに送ってもらうなんて、社長に怒られます」と遠慮しましたが「そんなもん言わなきゃわからんよ。いいから乗っていきな」と説得して送っていきました。歩くと40分だけど、車だと5分くらいのもので、僕は帰り道だし、どうということはありません。

送る途中に「少し前にヒッチハイカーを拾ったら、それがスイス人の女の子で、岡崎まで送っていったことがあるから、同じ現場で働く人を送っていくなんて当然でしょ」という話をしたりして、あっという間に駅に到着。「ありがとうございました。助かりました」と言って降りていきました。

袖すり合うも他生の縁

めちゃくちゃ簡単な話で「袖すり合うも他生の縁」なんですよね。別に見返りなんて求めないけど、僕も人に助けてもらったことはあるし、歩いていることを聞いてしまった以上は放っておくことはできません。ちょっとしたご縁でも大切にしたいと思います。