トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

大谷祭礼・本日の流れ 後半と、四年ぶりの祭を終えて。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

大谷祭礼・本日の流れの後半です。

14時30分 御旅所入山

本来であれば蓬莱車の上山が上がってから入るのですが、蓬莱車の上山を上げる仕掛けに使われている綱が切れたとのことで、上山を上げないままで東櫻車が入山することになりました。なんせ歴史ある山車なので、ちょこちょことトラブルが起こるのは仕方ないことです。

御旅所では蓬莱車に対し、東櫻車が寄せていきます。囃子は『せめ』です。だいたい3回目に前に出るときから決めはじめますが、寄り切らなければもう一回、それでもダメならもう一回となり、多くても5回目くらいでは決まります。

決まると盛大に塩が撒かれます。ひどいものですw

本日の御旅所では、前檀の屋根が少し重なるくらいまで寄せることができました。こんなのは10年に一回ですね。

御旅所の入山が14時30分で、出山は2時間40分後の17時10分で、その間に三番叟と提灯取付がありますが、担当者を残して祝いこみに行きます。

16時30分 餅投げ

令和5年の本日では、例年は行われていない餅投げが行われました。

厄災の人たちがやってくれましたが、めっちゃ盛り上がりました。こんなに盛り上がるなら、毎年やりたいよね。

17時10分 御旅所出山

御旅所からの出山は、出てから奥條側に進むので東櫻車からになります。

通りを南進しているときに、なんだか黒い集団が近づいてくるなと思ったら、旧常滑の山方地区、常山車の人たちでした。御神酒も頂き、お返しに伊勢音頭を一曲。こんな訪問は初めてだったけど、嬉しいものですね。

16時40分に提灯を点灯し、大谷の南端、道向の福田モータース前で180度ターンして折り返します。

東櫻車の鞘蔵前まで進み、そこで蓬莱車とはお別れ。また来年。

19時くらいになったら入山になります。

19時15分 四回目の三番叟

鞘蔵に仕舞う前に、鞘蔵前で最後の三番叟です。朝から夜まで子供たちも頑張りました。しかもこのときに三番叟の人形にトラブルが発生したのを、子供たちの活躍で事なきを得ることができました。すごかったねぇ。

三番叟の間に幟を降ろしますが、なんていうか、祭の終わりを感じながらになるんですよね。

20時30分 最後の入山

やることがすべて終わり、ついに最後の時間を迎えます。

若衆は何度も何度も鞘蔵から出し入れしますが、僕らベテラン勢は見ているだけw

でもね、気持ちはわかるんです。祭が終わるのが寂しくてね…。

20時30分くらいに完全に入山し、三番叟の子供たちを降ろしたら、若衆は伊勢音頭を歌います。これもいつ終わるのかわからないので、ベテラン勢は各々、挨拶して帰っていきます。祭衣装で帰る時間は、寂しくも、どこか爽やかで清々しい気持ちになります。

四年ぶりの祭を終えて。

四年ぶりの祭が無事に、そして盛大に終わりました。曳初めの朝は見に来てくれる人が少ない感じがしましたが、徐々に増えていき、本日はとてもたくさんの人が見にきてくれました。祝いこみでも多くの人が喜んでくれました。祭なんていうのは、そりゃあ古臭いかもしれないし、間違っても合理的ではないけど、合理的ではなく、感情を揺さぶるものって、人間にとってとても大切だと思うんです。15歳から還暦過ぎまでが、本気で取り組む二日間。そしてそれを受け入れくれて、楽しんでくれる人たち。やっぱり大谷に祭は必要だな!