瓦の出荷量はこの20年で10分の1になっています。1割減じゃなくて9割減です。「屋根が重いと家が地震で倒壊する」という風評による影響、あるいは設計する人たちが屋根が見える建物を嫌がるようになったこと、そしてそもそも家が建たなくなってきたとか、様々な要因が複合的に絡み合って激減しています。瓦の最大の産地である、愛知県の三河の瓦メーカーは倒産と廃業ばかりで、良くても合併して、なんとか生きながらえている状況です。うちみたいな瓦しか扱わない屋根屋にとって、瓦の激減はダイレクトに影響します。当然、うちの売り上げも激減。20年前と比べると半分以下になっています。
ブログを書き始めた2016年3月。まったく仕事が無くて、あっても利益の残らない仕事だけという状態で、いつ廃業するかを考える毎日でした。その頃の僕は「瓦メーカーが瓦を売る努力をしないのが悪いんだ」と思っていました。
が、ブログを書いていると「おれって、今まで自分で瓦を売る努力をしてきたんだろうか?人任せにしていなかっただろうか?」と考えるようになりました。それまでは瓦が売れないことを、いまいち、我が事としてとらえていなかったんですね。施工するのが仕事で、売るのは僕の仕事じゃないみたいな感じで。
ところが、ブログを書いていると、自分の足りていなかった部分が、どんどん見えるようになってくる。全然、やっていなかったのが見えてくる。そして、自分が動くと、ちゃんと応えてくれる人が現れてくるということにも気づきました。
昨日のブログに「批判する人は成長しない」と書きましたが、瓦メーカーを批判していた僕は、その部分に関しては成長していなかったと思います。今は自分がなんとかしようと考えているので、少しずつでも成長できているのかもしれません。
瓦のことを我が事ととらえて、動いてくれる人が増えるといいなと思います。