トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

朗読劇『天切り松闇がたり』で感じた表現の大切さ。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

朗読劇を観てきました。僕は映画やドラマは観るものの、舞台には興味がなくて、一度も観たことがありません。ミュージカルなんて、歌を歌う理由がわからないので(笑)観る気もしません。そんな僕が観てきたのが朗読劇『天切り松闇語り~闇の花道~』です。

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浅田次郎さん原作の『天切り松闇がたり』シリーズは、僕の読書歴代ナンバー1の作品。浅田次郎さん自身も「『天国までの百マイル』だろうが『鉄道員(ぽっぽや)』だろうが、『天切り松』の前ではひれ伏す。『天切り松』を書きたくて小説家をやっている」というようなこと語っているほど。大正時代に活躍したスリや泥棒たちの美しい生き様を描いていて、とにかくかっこいい。日本人として生まれたからにはこういう生き方をしたい!と思わせてくれて、何度も何度も涙させられる作品です。

 

そんな大好きな作品の朗読劇が開催されるというのを、テレビの情報番組でちらっとやっていて、出演者を見てみると、市川猿之助市川中車といった、一流の役者さんが演じることが判明。

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場所は豊橋市と、常滑からは少し遠いけど、すかさずぽちりました。

会場はとても素晴らしい建物で、どうやら歌舞伎なんかもやるみたい。こんなところが豊橋にあるなんて知りませんでした。

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天切り松の内容については、キリがないので書きませんが、役者さんたちの表現力の凄まじさたるや。朗読劇なので、動きはほとんどなくて、役者さんたちが本を読んでいるわけですが、べらんめえ口調で話す登場人物の姿が、そのままイメージできるほど。そして、舞台の上に大正の街が広がって見えるほど。一口に読むと言っても、突き詰めていくとこれほどになるのか。お客さんのほとんどは、おそらく歌舞伎ファンであって、原作のファンではなかったとは思いますが、みんなすっかり話しに引き込まれていました。僕も大満足。

 

朗読という、限られた表現ですが、一流の表現者が表現すると、こんなにも伝わるんだなと感動しました。同じ文章でも朗読する人が違えば、伝わりかたが違うはず。表現の大切さを実感しました。