トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

スポーツの大会はボランティアさんあってこそ。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

東京オリンピックのマラソンではキプチョゲ選手の二連覇、ソマリア出身の難民選手の銀、銅獲得、そして大迫傑選手の6位入賞しての引退と、いくつかの話題が上がりましたが、もう一つあったのが、フランス代表が給水所でペットボトルをぶち倒した件です。

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これがそのシーン

テーブルの上に綺麗に並べられた小さめなペットボトルを、どうだろ?15本とか?そんくらいを綺麗になぎ倒し、最後の1本だけを取ったことにより、他の選手への妨害なんじゃないかと、世界中のネットで叩かれました。そらね、あれだけぶち倒した後で、最後の1本だけ綺麗に取ったわけですから、妨害と取られても仕方ないですよね。ただし大会で走ったことのない人たちにしたら、です。

この時の選手たちのペースは1キロを3分程度で走っています。時速だと20km/hなので、ママチャリでゴン攻めしたときと同じくらいで、100m走だと18秒なので、小学校高学年が全速力で走っているときと同じくらい。僕で言うと1kmすら走れない速度です。どうですかね?ママチャリでゴン攻めしているときに、テーブルの上に隙間なく綺麗に並んだペットボトルを1本だけ取るって可能だと思いますか?

スタートしてから1時間27分。世界最速の男、ケニア代表のキプチョゲ選手に1時間半に渡り、暑い中を市中引き回しの刑に処せられた後に、ふらふらになりながらペットボトルを取ろうとしたら、ペットボトルが思いのほか『びっしり』と並んでいて、一度の失敗が数本を倒し、次に取ろうとしても、最初の失敗が影響してペットボトルが倒れ、三度目の正直で、なんとか最後の1本で取ることに成功した、というのが真相だと見ています。

通常の大会のときは紙コップに入った水が並んでいますが、ここまでびっしりでは無いし、紙コップは開口部に上から指を指し入れるようにして取るので、失敗しにくいのですが、今回は感染症対策でペットボトルになっていたので、横から取るしかなく、その上ペットボトルが濡れていて滑りやすく、びっしりと並んでいたという、特殊な状況が重なったわけです。もしかしてペットボトルの間が空いていたら状況は変わったかもしれませんが、並べたボランティアさんは時速20kmという、とんでもないスピードで通り過ぎながら取るなんて、想像もできないので、これも仕方のないことです。後ろを走っていた選手たちは「マジか(笑)」とはなったかもしれませんが、奥の列にもあるし、この後、すぐにまた水のテーブルがあるのはわかっているので、なんとも思っていないはずです。

そして、何よりも選手はテーブルに水を並べてくれたボランティアさんに対して、ものすごく感謝しています。こんな暑い中を自分たちのために働いてくれる人がいて、初めて自分たちは勝負できているということを、皆、知っています。

 

僕はランの大会でもトライアスロンの大会でも、可能な限り各テーブルで「ありがとうございます」と、声をかけるようにしています。ただ、可能な限りと書いたのは、不可能なときがあるからです。ランでもトライアスロンでも距離の短い大会の場合は、心拍数爆上げで追い込んでいるので、声を出す余裕がないんです。だから「ありがとう」とは言えませんが、感謝はしているんです。それは選手のレベルには関係ないと思います。

 

もう一つ。選手村から国立競技場に向かうバスに乗るはずが、プールに行ってしまい、プールにいたボランティアさんに助けられて金メダルを獲得したジャマイカの選手が、ボランティアさんに御礼を伝えに行くインスタはこちら。

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