トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

屋根材の寿命について

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

一般的に使われる屋根材といえば、瓦、化粧スレート(カラーベスト)、板金(ガルバリウム鋼板)等がありますが、屋根材にはそれぞれ寿命があります。

 

化粧スレート(カラーベスト)…寿命は30年ほど。塗装しないと水を吸うので、10年から15年で塗装が必須。3度目の塗装はできないようです。熱が伝わりやすく、屋根裏で結露しやすいので屋根の下地が傷みやすい。

 

板金(ガルバリウム鋼板)…寿命は30年ほど。折り曲げた箇所や傷からサビが発生しやすいので、10年に一度の塗装が必須。化粧スレートと同じように熱が伝わりやすく、屋根裏で結露しやすいので屋根の下地が傷みやすい。

 

瓦…寿命は100年超。塗装不要。熱を遮断しやすいので、屋根の下地が長持ちする。

 

屋根材の寿命から考えた場合、家を新築し、30年程度で建て替えるのであれば、化粧スレートや板金を選ぶのも悪くないかもしれません。でも、30年以上、50年、80年、100年と同じ家に住むならば、今のところは瓦一択です。瓦は塗装どころか、時代を経て、色を美しく変化させていきます。

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1400年の歴史を持つ奈良の元興寺

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この辺りの瓦の数枚は1400年前のもの

美しくて長持ちする瓦。持続可能な社会にふさわしい屋根材と言えます。