トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

長距離ランナー・新谷仁美選手のプロ意識が好き。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

陸上日本選手権の1万メートルでベテランの新谷(にいや)仁美選手が、渋井陽子が18年前に作った日本記録を更新しました。400mトラックを25周する間に、2位の選手以外はすべて周回遅れにし、文字通りのぶっちぎり。記録も一気に28秒も短縮しました。

f:id:yoshikixx:20201205164131j:plain

新谷さんは以前から僕が大好きなランナーで、その理由は実力ももちろんですが、プロ意識の高さにあります。

2013年の世界陸上で5位に入ったものの「メダルを獲れなければ意味がない」といって、翌年に引退。2018年に復帰した理由は「OLをやっているよりも稼げるから」。オリンピックや記録について聞かれても「スポンサーのために走っているので、私はどうでもいいです。ただ、スポンサーさんに求められるのであれば、その(オリンピック)のために走ります」と言ってのけます。アスリートとしてオリンピック出場や、メダルを目指すのは理解できます。でも、ここまでプロフェッショナルな意識を持って走っているランナーが、日本にどれほどいるのか。

最近はプロランナーがちらほらと現れてきましたが、日本の陸上選手の多くは実業団という制度に支えられています。社員として所属しながら、選手として活動するというスタイルです。社員なので収入が安定していて、もちろん会社のためという意識は持っているにしろ、完全なプロフェッショナルではありません。自分の走りで賞金を稼ぎ、スポンサーを募る海外の選手とは意識の上で違いが生まれます。

「そのスポーツが好き」というのは素晴らしいことですが、新谷選手のように「自分の才能で一番稼げるのが陸上だから走る」というプロフェッショナルな選手がどんどん現れたら、日本の陸上界が進歩するような気がします。

そして、僕自身もお金をもらって仕事をする職人としての意識を、さらに強く持とうと思います。