こないだのブログ
で書いた、壊れた棟を直してきました。
屋根の上から見るとこんな感じで、見事に壊れています。よく鬼瓦が落ちずにすんだものです。
まずは使える瓦を残しながら、土を撤去して、隅巴という、角みたいな瓦を銅線で固定しなおしました。
棟の幅に合わせて糸を引いて、鬼瓦の座布団になる、のし瓦を一枚、置きます。
束ねた銅線で引っ張った鬼瓦を据えます。
なんばんを置いて、棟の一段目を積みます。このときに注意するのは、瓦が糸に触れないようにすること。糸に触れると、糸が少しずれちゃうので。
糸と瓦の隙間は職人次第で、個々の感覚になります。僕のイメージは1mmくらいかな。
うちでは二段目も糸を引きますが、墨ツボで墨を打つ人もいます。
二段目、三段目は、一段目と比べると簡単ですが、雨漏りしないように、勾配には気を配ります。最後は伏間(ふすま)という瓦で蓋をしますが、この家は普段、人がいなくて、電気が来ていないので、久しぶりに電気を使わずに、瓦鎚とタガネで瓦を切りました。
これがタガネ。
この、丸い部分を切りました。
久しぶりなのでこんくらいで勘弁してください。
完成です。
うちの辺りはほとんど寄棟が無いので、隅棟を積んだのなんて何年ぶりか…。久しぶりな上に、なんばんが柔らかくて困りましたが、まあまあがんばりました。
僕が一人で施工したので、僕は写っていませんが、ちゃんと自分でやりました。
タガネもなんとか使えたし、たまにこういう仕事をすると面白いですね。