トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

雨漏りを止めるために、知らなければならないこと

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の竹内です。

 

今、なんか調べようとしたら、ネットで調べる人が多くなってきていますよね。ネットで『雨漏り 修理』あたりで検索すると「雨漏り修理専門」みたいなところが、けっこうたくさん出てきます。

 

『雨漏り修理専門』という言葉に、僕は違和感があります。

 

二十数年、屋根屋をやってきて、たくさんの雨漏りを止めてきました。たぶん雨漏り修理専門というところよりも多いんじゃないかなと思うんですけど、その中には雨漏り修理専門の業者に断られたというお客さんや、葺き替えしかないと言われたお客さんもいます。でも、僕はそういうお客さんの家の雨漏りを止めたことが何度もあります。

 

なんで専門業者が止められない雨漏りを僕が止められたかというと、屋根屋としての修行を始めたときから『雨漏りさせない施工』というのを、徹底的に叩き込まれたからです。

 

雨漏りを止めるということと、雨漏りさせないということは、一見、似ているのですが、実は違います。

 

雨漏りするということは、屋根が雨漏りする状態になっているからです。当たり前ですけどね。この、『雨漏りする状態』というのは『雨漏りしない状態』と違う状態になっているということです。で、あれば雨漏りを止めるためには、雨漏りしない状態にすれば良いんですけど、そもそも雨漏りしない状態を知らなければ、その状態に持っていくことができないし、雨漏りする状態になっていることに気づくことすらできないんです。瓦が割れているとか、ずれているとかという、分かりやすい状態であれば、誰でも原因は分かりますが、そんな分かりやすい状態というのは意外と少ないものです。

 

雨=水というのは、必ずどこかの隙間を見つけて侵入していきます。雨漏りを止めるという言葉とは矛盾するようですが、止めようと思っても止まらないんです。

雨=水は入ってくるということを知っていることが重要なんです。雨=水は必ず入ってくるので、その入ってきた水を流すということを知っていて、イメージできるか、ということが、雨漏りを止める上で最も重要なことになんです。

 

屋根のどの部分を、どんな風に施工すると雨漏りして、どんな風に施工すると雨漏りしないか、どういう施工をすると、どこに雨が侵入して、雨漏りにつながるか、もしくはきちんと流せて雨漏りしないか、という基本的なところ。それを知らないで雨漏りを治すことはできないんです。

 

屋根屋=瓦葺き職人というのは、綺麗に瓦を葺くことができる前に、雨漏りさせないということ徹底的に叩き込まれているということを覚えておいてくださいね。