うちの辺りで『しみず』と呼ばれる屋根の形状があります。
土地の形状の関係で、上から見た建物が直角でなく、斜めになっていて、それに伴い、屋根も斜めに作られていることを指します。なんでしみずというかは謎です。
しみずの屋根を雨漏りさせずに、上手に納めるには知識と技術と、手抜きをしないという誠実さが必要なのですが、今回、雨漏りで呼ばれた現場は知識と誠実さがありませんでした。不足ではなく、無いといっても良いくらい。
シリコンコーキングでコテコテにしちゃったのは、お客さんだから、まあ仕方ないのですが、コテコテにしちゃう前にひどい雨漏りをしていたようです。
Facebook経由で僕のブログを読んでくれている葺き師たちなら、説明不要ですよね。
棟際では袖瓦と桟瓦がかぶっていないところを漆喰で塞ぐという暴挙。
たまたま写真左の建物もしみずになっていますが、こちらは袖瓦に桟瓦が乗っていくように、きちんと加工、施工されているので、古くても雨漏りしていないはずです。お客さんには、僕が描いた説明図とともに、隣の建物をちゃんとした施工の実例として見てもらいました。
おそらく最初から雨漏りしていたはずで、今回はうちで修繕することになりますが、こんな状態なので、見積もかなり高めにせざるをえません。
リフォームで施工して10年くらいとのことですが、10年前というと安売りのピークなので変なヤツに当たってしまったんでしょうね。安かろう悪かろうです。
書くべきか否か迷ったのですが、あまりにひどかったので、こういうヤツもいるってことを知ってもらいたくて書きました。
また、施工しなおしたときには写真とともにアップします。
ではでは。