旅は愛媛県に入りました。宇和島市は時間の都合によりすっとばし、西予市からです。西予には『卯之町の町並み』という景観保護地域があり、昔の町並みが残されています。中心にあるのが開明学校で、明治15年に町民の寄付で建てられた、四国で最も古い小学校です。うちの辺りでいうところの鈴渓義塾みたいなもんですかね。
卯の町にある建物の多くはこんな感じ。
平屋で霧除けがあり、そこに玄関の屋根が造られています。
ちょっと変わった鬼瓦がありました。
鯛がいるので恵比寿様かと思いきや、頭巾と袋を担いでいることからは大黒様にも見える。まあ、どっちにしろめでたいってことで。ただ、雰囲気が柔らかくて可愛いので、印象に残りました。
一方、大根が描かれた鬼瓦も。
違い大根という、大根が二本、交差した家紋というのはいくつかあるんですけど、多くは真っ直ぐな大根では無くて、曲がった大根なんですよね。
小夏さんを連れて町を歩いていると、小夏さんのあまりのかわいさに微笑んでくれる人がいるんですけど、ヤマミさんという醤油屋さんの前を通りかかったときには、犬が大好きな女将さんが、わざわざ表に出てきて声を掛けてくれました。
ヤマミ醤油さんにはなにやら、うに醤油とやらがあるらしい…。
中に入ってみると、まさしく老舗の趣。
うに醤油を味見させてもらうと、本当にうにを食っているかと思うような風味。イカや白身の刺身につけて食うと美味いとのことで、一本、購入しました。持ち帰ってイカと真鯛の刺身を食べましたが、もうめちゃ美味い!イカや鯛と一緒にうにを食ってるみたい。
小夏さんがかわいいということで、甘酒までご馳走になってしまいました。
甘酒を頂き、再び車で走り出してから、小夏さんの散歩用バッグを店先に忘れたことに気づきました。もう30分以上、離れているので戻るには遠いということで、電話して、醤油を二本、購入するので、一緒に送って欲しいと伝えると、わざわざ買わなくていいから送ります、と、言ってくれたりして、どんな良い人なんだと。さらに言うと、うちに帰った次の日に届いた箱の中には、醤油二本、小夏さんのお散歩バッグとともに、「美人の小夏ちゃん、こなっちゃんによろしく」という手紙と甘酒が入っていました。こういう心遣いは何よりの思い出になります。やっぱ旅は出会いですね。こういうことがあるから旅はやめられません。