トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

悪徳業者の見積もりを公開してしまおう。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

さて、お客さんから提供してもらった悪徳業者の見積もりを公開しましょうか。

赤で囲んだ数字は僕が入れたものですが、その番号の順に説明していきます。前提としては、この家は築20年くらいの平板瓦葺きで、特に問題のない状態です。

見積りの中身を検証

①落下防止(親綱):親綱というのは足場に取り付けるので、足場がない現場には取り付けられません。よって使えないものが記載されています。

②大屋根平場部瓦調整:ズレや浮き等一切無いし、調整するところが無いので不要。

③大屋根平場部瓦固定:コーキングで接着するらしいです。12枚/㎡にコーキングするだけで7500円/㎡って儲けすぎ。大した効果も期待できないし。それに変なところにコーキングしたら雨漏りするよ。やってもいいけど、効果は低いよって感じです。にもかかわらずバカ高い。同じことをうちに依頼してくれたら、比較にならないくらい安い(というか普通の金額)でやることができます。オススメはしませんが。

④大屋根棟部瓦調整:調整するところが無いので不要。

⑤大屋根棟部瓦固定:すでにビス留めされているので不要。

というわけで、全て不要な工事が記載されていました。こういう見積りは何回か見せてもらったことがありますが、似たようなものです。中には㎡ではなく、瓦の枚数×単価(1000枚×500円とか)という記載になっているものもありますが、内容的には同じ感じです。こんなんで「誠心誠意の施工と管理(キリッ)」とか笑っちゃう。

全てがチャチで嘘まみれ。

ちなみにHPを見に行ったら、まあチャチでしたねーwもう少しまともなものを作ればいいのに。住所もGoogleマップで調べたらマンションの一室っぽいし、名刺には商工会議所の会員となっていたけど、商工会議所の名称は違うし名簿に載っていないしで、ちょっと調べたら分かっちゃう程度。ただ、ちゃんとしたHPを持ち、商工会議所に登録しているような悪徳業者もいるので、それだけで判断するのは危険ですけどね。

不要な工事をすすめるのはダメということ。

効果のある無しとか、金額とかは、お客さんが納得していれば構わないのかもしれません。でもね、嘘はダメ。脅して不要な工事をすすめるのはダメってことなんです。

そんなわけで悪徳業者の見積もり事例でした。