トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

『雨漏りを止める』ことに対する考え方。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

2021年8月の中旬は全国的に雨続きでしたね。しかも、しとしとではなく、土砂降りが続くという、今までは考えられないような状況でした。そのせいもあり、うちには多くの雨漏り修理の依頼が殺到しています。やっと天候が安定してきたので、まずは原因の調査から始めます。

 

雨漏りの原因は一つではありません。瓦が割れているとか、ずれているのが原因というのは、全体の1割程度でしょうか。残り9割はあらゆる原因があります。

ここで大切なのは『雨漏りを止める』ということに対する考え方です。確かに『雨漏りを止める』のですが、雨水の流れは止めてはいけなくて、流れを整えることが重要なんです。家の中に入ってしまっている水の流れがどうなっているかを調べ、どうすればその流れを屋根の上に戻し、自然に軒先に向かって流れていくかを考え、実行する。これができるか否かで、修理の成否や、その後に雨漏りせずに過ごせる期間が変わり、さらには費用も変わってきます。

 

穴が空いているのを塞ぐとか、雨漏りしてそうなところを何かで被せるとか、そういう臭い物に蓋をする的なことをするのではなく、きちんと自然の摂理に合った方法で雨漏りを修理したとき、実は費用も最も抑えられて、長持ちする修理になります。

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瓦は自然の摂理に合った水の流れを、一枚で表現します。