そもそも、オリンピック観戦において、MTBという、一般的にはあまり知られていない種目を選んだのは、どんな種目でも、実際に見たら必ず面白いという確信と、自分がトライアスロンでバイクに乗っているので、速くなるために何か参考になるかもしれないという理由からでした。
結果としては、いやまあ凄すぎてね(笑)感動>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>参考くらいのものでした(笑)
金メダルを獲得したのはスイスのヨランダ・ネフ。スイス勢は表彰台独占という快挙を達成しましたが、ネフの強さはずば抜けていて、初めて見るMTBでしたが、そりゃ金メダル獲得しますわ!っていうのがわかるくらい。
坂の登るのも、岩場を下るのも、全てにおいて迷いがなくて速い。序盤から飛ばしていて、あのペースで逃げて最後まで持つってことは無いんじゃないかな?と思っていたけど、結果は最後までぶっちぎりでした。2か月前に骨折したのに、なんでこんなに強いのか…。
圧巻だったのが『桜吹雪(オランダ殺し)』でのライディングで、他の選手とはまったく違う次元の速度で飛び込み、勢いそのままに、ペダルを回すことなく正面の坂を駆け上がっていきました。あれができることにより、数秒間とはいえ脚を使わないで済むってことなんだな。やっぱ下りが大切。勇気は必要だし、危険ではあるけど、そのリスクを冒すことで、巨大なマージンを得ていたわけです。
日本代表として出場した今井美穂選手の日常は小学校の先生。1週目でパンクした影響もあり、完走できませんでしたが、素晴らしい闘いを見せてくれました。今井選手の孤独な美しい闘いを見たら、なぜか視界がボヤけてね…。こんなかっこいい先生に教えてもらえる子どもたちは幸せだ。
優勝候補筆頭と目されていたフランスの21歳、ロアナ・ルコントは序盤、ネフと激闘を繰り広げるも落車とバイクのトラブルで遅れ、残念ながら6位でした。ネフの圧勝の裏にはロアナの落車がありましたが、その機にスイス勢の二人がロアナの前に出て、蓋をしながら走ったというのも要因の一つかと思います。二人がローテーションしながら走り、お互いに休みながらロアナたちを抑えるという作戦が、完璧な形で遂行されました。スイス勢、かっこよかったです。MTBもやりたくなっちゃったなー。
表彰式は国旗掲揚塔の裏で。
陸海空、それぞれの自衛官の動きが美しかった。そして国旗に対する敬意も素晴らしいものでした。僕もスイス国歌とともに国旗が掲揚される際は脱帽しましたよ。
余談ですが、表彰台の準備と撤収はヤマト運輸で、ヤマト運輸の人たちも記念撮影してました(笑)そりゃ撮るよ(笑)
ここに運んできて、また次の会場に運ぶわけですから、準備と撤収も運送会社にお願いしてあるんですね。賢い選択です。
表彰式では後輩の山口壮大がデザインした衣装を見るのも楽しみでしたが、角度的に撮影できなかったので、遠くから激写。
動いているのを見たら、めちゃくちゃ良かった。ソウタ、すげーな。よく考えられてるんだな。
この日のために何年も積み重ねた人たちが集まり、闘うということは、頭では理解していたけど、実際に観戦して初めてわかった感覚もありました。全選手がいつもの何割増しかで走ったんじゃないかな。もちろん、タイムとかには現れないものですけどね。やっぱスポーツっていいなー。マイナースポーツをたくさん見せてくれるオリンピックって凄いなーと。商業主義なんて批判もあるけど、だからこそ、選手にもお金が入るという部分もあるし、金メダルを争う闘い自体はアスリートとしては純粋なものなんだから、やっぱり応援して、楽しませてもらおうと思います。