神戸の次の日は、4月以来で淡路島を訪れて瓦のお勉強です。鬼瓦を作る鬼師さんを訪れたりしました。
昨日のブログでも『質感』という単語を使いましたが、いぶし瓦の質感てわかりますかね?三河・高浜市のイケてる夫婦鬼師、岩月鬼瓦の岩月夫妻と話したときに、こんなことを言っていました。
「東京の展示会に出展したときに、来場者から「これって素材はなんですか?金属ですか?」と聞かれてね。なるほど、確かに間近に見ることも、触ることも無いよなって思ったよ」
僕たち葺き師というのは、当たり前にいぶし瓦を見て、触りますが、普通の人って見る機会もありませんよね。いぶし瓦はもちろん焼き物なんですけど、焼き物の中でも特殊な質感を持っています。白銀で滑らかなんだけど、少し粒感もあって、確かに金属っぽい鈍い輝き的なものもあります。随分と昔からあるのに、こんな不思議な質感を持った物って、そんなに多くないと思います。
今は鬼師さんたちが中心となり、食器やインテリア、アクセサリー等、手に取って触れてもらえる物を、いぶし瓦の素材で作ってくれています。せっかくかっこいい、美しい素材なんだから、実際に手に取り、身に着けてもらいたいと思います。そして、あわよくばいぶし瓦を使って頂きたいと思うのです。