トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

葺き替えの瓦は処分するだけでなく、もう一度、屋根で使うこともあります。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の竹内です。

 

築70年くらいの家の葺き替えで瓦をめくっています。

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葺き替えのめくり作業は全身がホコリまるけになって大変です。特に蒸し暑い季節はキツいので、こまめに休憩しながらでないと、身体が持ちません。

 

瓦をめくった後は、葺き土も全て降ろします。瓦が1時間で降りたとしても、土は4時間以上、かかるくらい大変です。

さらに下地の板が弱くなっているので、板を踏み抜いて、脚がズボっと抜けることもあります。僕は過去に、垂木(たるき)という6センチ弱の太さの木材まで腐っていることに気づかずに踏み抜いて、完全に体が落ちたことがあります。病院には行かなかったけど、たぶん肋骨がイッてたと思います。

 

大変な思いをして屋根を葺き替えると、家は息を吹き返し、また数十年の間、そこに住む人たち、家族を守ります。

 

ほとんどの瓦は廃材として処分しますが、今回は50枚くらいを持ち帰ってきました。

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何に使うかというと、古い家、古い瓦が乗っている屋根の修理に使います。新品だと大きさが会わないのはもちろんのこと、何よりも色合い、風合いが変わってしまうので、古い家の修理には、できるだけ、古い瓦を使うようにしています。

 

どこを修理したのかわからないくらい、自然な雰囲気に仕上げるというのも、職人の仕事だと考えています。