トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

祭りの伝統と変化について。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

昔の祭りは若衆だけで運営できていたけど。

常滑のみならず、知多半島では山車祭りが盛んで、知多半島だけで百台ほどの山車があります。そのうち常滑にあるのは16台。僕の住む常滑市大谷には東櫻車と蓬莱車の2台があります。500戸弱しかない大谷で2台の山車を維持し、祭りを行っているのは、実はけっこうすごいことです。主として祭りを行うのは若い世代。僕が20歳くらいだった30年前にさかのぼると、15歳から祭りを始め、19歳で親方をやり、20歳で一応の役割が終わっていて、つまり15歳から20歳の若衆だけで祭りが運営できていました。

若者が盛り上がるのが入山(最後)の場面。

ところが、現在は30歳を超えた人たちがたくさんいて、その人たちがいないと祭りが立ち行かなくなっています。人口減少と、さらに少ない若者の中から、祭りをやりたがらない若者が増えたということが原因です。50人くらいが集まれば運行も余裕が生まれますが、30人だとかなりキツいのが実情です。

こういう場面はけっこう危険

伝統に変化が生まれ、終わる祭りも。

愛知県稲沢市では有名な『国府宮はだか祭り』がありますが、令和6年からは法被を着た女性の参加が一部で始まりました。これについては一部の人から「すでに裸祭りではない」「伝統が…」と言った、批判的な意見も出ています。僕自身も女性が参加しなくても良いと思っています。あんなおかしな(多分に畏敬を含む)祭りは男だけでやっとけばいいんじゃないかなと。でも一方では、一時期、物議を呼んだ、岩手県蘇民祭は令和6年が最後となることが決まりました。理由は人口減少とそれに伴う高齢化。うちの祭りもそんなに遠くないうちに、2台の運行が難しくなるのは目に見えています。

大谷の祭りと言えば塩w女の子がいても容赦はできません。

出山(神社等から山車を出すとき)は危険がいっぱい。

なくなってしまう前に変化する。

僕自身は伝統を変えたくはないと思っています。でも、そろそろ女性に入ってきてもらっても良い時代だとも思っています。うちの祭りもかなり危険な場面があるし、夜中まで練習したりもするし、そこで大人世代の先輩たちと、ちょっとした可愛げのある悪さをしたりもして、社会に出る準備をするところもあるので、そこに高校生の女の子が入ることに懸念が無いと言えばウソになります。それでも僕は、やる気のない男よりも、祭りを好きでやりたいと思ってくれる女の子に期待したい。もう10年くらいは言い続けていますが、様々な意見があって実現してはいません。でも、伝統、伝統と言っていて、祭りがなくなってしまっては元も子もないと思うんですよね。

囃子なら危なくないけど、14時間ぶっ通しなので、実はめちゃくちゃタフさが求められます。