319位という激遅スイムを終え、荷物を受け取り、着替えテントに入ります。空いている椅子に腰かけ、着替えながら粉飴ジェルやアミノ酸を摂り、OS-1のゼリーを飲みます。粉飴ジェル8本をジャージのポケットに突っ込み、テントを出るまでにおそらく5分ほど。今回はとにかくのんびり。
バイクをラックから外し、慌てずに周りの流れの通りに歩きます。乗車ラインを超えてから乗車。この設営だとバイクシューズはペダルに着けていても変わらないかな。
バイクの5kmくらいはアップのつもりで、高いケイデンスで回す時間、重いギアを踏む時間を作ってアップします。あくまでもアップなので、どんどん抜かれますが気にしない。僕よりバイクが速い人なんて、そんなにいないはず。どうせすぐに落ちてくる。最初から飛ばすと絶対に持たないよ。
半島を一周して戻ってきて16kmほど。ここからが本番。最初の坂あたりから、すでにペースダウンしている人がけっこういます。どうせアップダウンばかりだと当てにならないので、パワーメーターは無視。心拍数を140以下に抑えることと、リラックスすることだけ考えます。補給だけはしっかりしないといけないので、そろそろ塩も摂らないと、と思ったときに気づきました。「塩を積み忘れた」あらま、やっちゃた。塩を摂らないと、人間は水分やエネルギーを吸収することができません。確か、ディスペンサーの中には3っつくらいは入っているはず(結果2つのみでした)。塩は30分から40分に一つを摂る計画でしたが、三つを1時間半くらいに一つ摂るのか、それとも1時間に一つにして、あとはスポーツドリンクでごまかすのか。いずれにしても無いものは無いので、仕方ないと諦めました。
僕の最大心拍数は193なので、心拍数を140以下に抑えるというのは、かなり楽な感じです。ランに例えるとジョギングよりちょっと速いくらいの感じ。それでも抜く一方。抜かれた人数は数えるほど。バラモン名物のジェットコースター道路では下りでしっかり加速して、上りに入ったら踏み過ぎないようにギアを落としていき、ペダルを回します。薄々、感じてはいましたが、僕はその辺りの技術が高いらしく、他の人よりも惰性で上まで行くことができました。特に追い風が吹くと顕著に出て、イメージは真波くんの翼ですw 追い風の平坦や下りでは45km/h~60km/h以上のスピードが出ますが、カーボンディープリムのアイオロスは、その速度域で本領発揮し、音が変わります。そうか、ディープリムってこういうものなのか。今までは余裕がなくて気づかなかったけど、めちゃくちゃ回る。凄いホイールだ。
北向きの道路では、いよいよ強風の洗礼を受けます。ここでも無理せず、ペダルを綺麗に回して、心拍数を抑えます。きつかったのは強風が集中するトンネルの中で、ほぼ平坦にもかかわらず、ギアをインナーに落とし、速度が15km/hを下回ることもありました。
風と坂ばかりのコースですが、とにかく景色が綺麗。
そして僕には景色を楽しむことができる余裕があります。
こんな応援もありました。
これで塩があれば最高(笑) 補給は粉飴ジェルを30分に一個。アミノ酸を2時間に一個。エイドでは体にかける水と、少しでも塩分を摂るべくスポーツドリンクを必ずもらうようにしました。ちなみにバラモンでもらえるボトルは全て冷やしてあります。塩が無い僕をゴールまで運んでくれたのは、冷たいボトルと、身体を冷やしてくれる強風だったかも。
ひたすら抑えたペースを守り、180kmのバイクを終えたタイムは6時間5分10秒。あれだけ抑えての6時間5分は上出来。バイクの順位は81位。全体でもスイムの319位から220人抜きを達成し、総合99位まで順位を上げました。